たっくんの勝手な考察

ハワイ・車・時計・ワイン・ゴルフ大好きです。

レクサス GS 8月生産終了!!

かつて自分たちはいつかお金が稼げるようになったらカッコいい車に乗って素敵な彼女をつれてドライブしたり、峠やコーナーを責めまくって人間と車の限界性能をハラハラドキドキ楽しみたい等、車に対する夢がいっぱい詰まっていた。

仕事で頑張るのもそんな夢の自己実現を叶えるためと言っても過言ではなかった時代を生き抜いて来た50代前後層、思春期にはソアラに刺激され、Zやスカイラインに魅了されたものだった。

時は流れ、やがて家庭を持つ親父になり、すっかり落ち着いてしまった我々の目の前に再び胸踊る車のCMのキャッチコピーがコレだ。

 

走りを忘れた大人たちへ。

 

ドンピシャにキャッチーな世代にピンポイント爆撃して来たのが アリスト。いわゆるちょいワルオヤジのマストアイテムにもなったのがこの車と言っても過言ではない。


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それでも今考えればこんなアイテムこそが世代に勇気と覇気を与え好調な売り上げを叩き出しつつ、さらにはメルセデスへの意識も忘れず、日本のスポーツセダンのヒエラルキーを生んだアリスト。

 

あれから30年・・・

 

走りのアリストはトヨタ車のグランドツーリングセダンの位置を確固たるものとし、現代まで生き抜いて来たが、その後世界のラグジャリーセダン層を席巻するメルセデス層にもわかりやすく戦いを挑んだのがレクサスだ。トヨタセルシオのラグジャリーセダンをLSへ、アリストはグランドツーリングセダンのGSへと呼び名を変えあらたなヒエラルキーをつくりだした。それは世界的にセールスでも成功をもたらした。

 

一方日本では昨今の膨れた段階世代における多額の年金流出や医療保険負担で今後ツケがまわる若年層の税問題や、さらには少子化による社会保険制度における問題のしわ寄せ感に、にわかに今の労働世代層の間で不安の影を落とはじめると、それが後に自らの老後にも陰りを落とすと理解もできるとなれば、もはや車は贅沢品であり趣味思考で選択できる時代ではなくなってしまっている。車はエコ化が推奨され、いかに目的地まで合理的に運搬できるかと言う道具に視点が変化した。

 

そしてゆとりのある段階世代層には乗り降りし易く、多くの道具が運べる合理性を兼ね備えたSUVや箱形が時代を席巻すると言う社会構造も納得は出来る訳だが、それらがデザイン的にもカッコいい車であるかどうかはいささか疑問符。

 

新型コロナウィルスもいよいよ収束しそうだが、その焼け野原にはおおよそ200万人を越える失業者見込みとも言われる次の時代に求められる車への思考変化にはいったい何が求められるのかが興味深い。だだコロナで学んだこと、それはビジネスのあるべき最先端がリモートワークではないかと言われていたが、今回においてそれにより多くの精神病患者を生んだのも事実。

結果どんなに時代が変化しても人は人でしか救えない。人は対面でこそ納得し受け入れるのであり、その場の雰囲気や個々における配慮で五感が刺激され理解をして感動すると言う基本的構造にあらためて気づかされた。

 

そんな時代だからこそ、あくまで合理性と魅力は統合できるものではないのであってそれは車社会においても同じこと。SUVやワンボックスがセールス=時代が求めている物と単純に判断したら企業も今後はとんでもないしっぺ返しを食らうかもしれない。

美人は時代を選ばないのと同じようにFRセダンはいつの時代も素直にカッコいいと確信してやまない我々ちょいワルオヤジは、今後未来を作る世代にも夢と希望を与え続ける事に大いなる責任を担っている。